folks‐lore 05/02



301


「ねぇ…岡崎…」


三時間目の授業が終わり、隣の席で眠っていた春原は顔だけ起こすと俺を見た。


「なんだよ」


俺も顔を伏せ意識も半分朦朧としていたが、顔を上げた。


…眠い。授業は爆睡していたが、やはり座って寝ていてもいまいち寝た気にならない。


「僕たち…もう十分頑張っただろ。次、サボろうぜ」


「おまえ、停学明けだろ」


「だから、さっきまで授業受けてたんだよ」


まあ普段よりは真面目に授業を受けていたようだが、他の生徒には比べるべくもない。


というか、正確には授業を受けたというよりも授業をしている場にいただけという感じだ。


「岡崎も今日眠そうじゃん。無理はよくないぜ?」


全く心配した様子もなく言われても、嬉しくない。


まあ、こいつに心配されても気持ち悪いだけだが。


「…」


とはいえ、眠いのは事実だった。


最近は授業でノートくらいはとっているのだが、今日はそれも無理。


久しぶりの夜更かしが効いていた。


「今日だけだからな」


「おっ、付き合いいいじゃん」


立ち上がる俺を見て、春原が笑った。


椋に気づかれると面倒だな、と思って視線をめぐらすと、クラスメートの女子とおしゃべりをしている。


今なら大丈夫だろう。


俺たちはさっさと教室から逃げ出した。



…。



休み時間、行き交う生徒で賑わう廊下を通り抜けて旧校舎へ。


サボるとなると、外か旧校舎というくらいしか選択肢はない。


「おい、岡崎」


「あん?」


旧校舎への渡り廊下に差し掛かった時、春原が俺の肩を叩いた。


「あれ、見てみろよ」


「…?」


指差すほうを見る。


中庭に生徒たちが集まっていた。何かを囲んでいるようだ。楽しげに笑い合っているようで、和やかな雰囲気。


「ちょっと見てみようぜ」


「はいはい…」


野次馬根性旺盛な奴だった。


上履きのまま、中庭の様子を見に出る。


集まっている生徒は下級生が中心のようだ。見知った顔はない。


なにをやっているのか、と覗き込んだところで…


「ぷひっ」


鳴き声。


同時に、ぱっと集団を抜け出して、小さな影がこちらに向かってくる。


「ぷひ、ぷひっ」


「…ボタン?」


杏のペットのボタンだった。


知り合いを見つけられて嬉しい、というような様子で俺の足に体を擦り付けてくる。


相変わらず激プリチーなやつだ。しゃがんで体を撫でてやると、ボタンは気持ちよさそうに身を震わせた。


わらわらとさっきまでボタンを囲んでいた連中が集まってくる。


「あの、先輩、その子知ってるんですか?」


ひとりが俺の顔を見るとおずおずと尋ねる。俺のことを知っている様子もであるが、それ以上にボタンに興味津々のようだった。


「ああ」


「すごい懐いてますね。先輩が飼っているんでしょうか?」


「そういうわけでもないんだけど…」


むしろ、会うの久しぶりなんだが。


「…ちょっと待て待て岡崎っ。こいつがここにいるってことは…!?」


春原はそう言うと、ばっ、ばっ、と周囲を見渡す。


「…あれ?」


杏の姿はなかった。


「おまえ、杏を探して入ってきたのか?」


「ぷひ」


「でも、多分教室だぞ」


「ぷひ〜」


「…せ、先輩、会話できるんですか?」


「できないけど、なんとなく」


「…」


ちょっと変わった人なのね、というような視線を向けてくる生徒たち…。


たしかに動物と言葉を交わしている姿を見られているというのは、恥ずかしい。


「こいつは、結構知能が高いんだよ」


弁解する。


「ほら、ボタン…ぬいぐるみ!」


「ぷひっ」


俺の命令に、ボタンはぴたっと固まった。


…微動だにしない。


「おおーっ」


それを見て、生徒たちは歓声をあげた。


別に芸を仕込んだのは俺ではないのだが、気分がいい。


「先輩、すごいですねっ」


「今度からアニマルマスターと呼ばせてもらいます」


名も知らない下級生から褒められる。


そのままわいわいと盛り上がってしまう。



キーンコーンカーンコーン…



だが、予鈴がなると慌てて校舎へと戻っていった。


口々に別れを惜しむ言葉をかけられた。なぜか知りもしない奴らと親交を温めてしまった。


俺と春原が残される。


「ねえ、岡崎。そいつ、どうするの?」


「そうだなぁ…」


さっさと杏の元へと送り届ければよかったが、授業が始まってしまった。


「連れて行くか」


「そうだね。次、昼休みだしね」


その時に杏とボタンを引き合わせればいい。


「ああ」


俺はボタンを抱きかかえたまま、旧校舎へ。


「資料室でいいか?」


「うん、そうだね。どうせ昼もあそこだろうし」


「まあな」


昼は資料室、というのはお決まりコースだった。


教師に見咎められないように、早足に資料室へともぐりこむ。





302


「いやぁ、ここに来ると帰ってきたって感じがするよね」


「おまえ、ほとんどきたことないだろ」


資料室に入るなり、春原はそう言う。


「そりゃ、そうだけどさ。でも、なんとなくね。有紀寧ちゃんのおかげかな」


まあ、宮沢の雰囲気というのは否定しないが。


今ここに本人がいるわけでもないので、俺はそこまで感懐はない。あいつがいつもの席に座っていると、資料室のお茶会というような空気になるのだが。


春原は乱暴にイスを引くと、どかっと座る。


「ここ、懐かしいね、なんか」


「何日ぶりだ、おまえは」


「停学が三日で、日曜と祝日があったからね。五日ぶりだね」


そう聞くと、結構こいつの停学期間も長く聞こえる。


今の忙しい時期だから、尚更そう感じるのかもしれないが。


「岡崎、コーヒー」


「でねぇよ、んなもん…」


「でも、道具あるじゃん?」


確かに窓際にはポットがあるが…。


「できても、見よう見まねだぞ」


「それでいいから、頼むよ。人生みたいに苦いやつをね…」


「え? おまえの顔みたいにしょっぱいやつ?」


「んなこと言ってないっ」


春原はしょっぱい顔になった。


…などと、騒いでいると。


がららー、と引き戸が開いた。


「あ…」


宮沢が顔を覗かせていた。俺たちの姿を見ると、きょとんとしている。


今はまだ授業中のはずなのだが。


「いらっしゃいませっ」


いらっしゃったのはおまえだ。


「すみません、朋也さん。コーヒーの支度をしますね」


「あ、ああ…」


ポットに向かっている俺を見て、宮沢がすぐに脇に来てくれる。


「春原さんも、いらっしゃいませ」


「うん、有紀寧ちゃんに会いにきたんだよ」


「寝にきたんだろ、馬鹿」


俺たちのやり取りに、宮沢はくすくすと笑う。


「ありがとうございます、春原さん。ちょっとだけ、待っていてくださいね」


宮沢はそう言うと、てきぱきと準備を始める。やることがなくなった俺は、春原の横に座った。


「ぷひ、ぷひっ」


「…?」


それまでぬいぐるみモードで静かにしていたボタンが、ととと、と宮沢の足元へと寄っていく。


「この子は…?」


「杏のペット。さっき学校まで来ててさ」


「ウリボウですね。とってもかわいいですっ」


宮沢はにっこりと笑ってボタンの頭を撫でる。


ボタンも目を細めて嬉しそうにしていた。


さすがに宮沢。癒しパワーは動物にも有効のようだった。


「授業はどうしたんだ?」


「今日は自習になったんです」


「ふぅん」


「こんな時間に有紀寧ちゃんに会えるなんて、なんだか運命を感じるねっ」


「そうかもしれませんね」


春原の軽口にも律儀に答えている。相変わらず、人がいい奴だ。


「…イノシシって、コーヒー飲むと思いますか?」


「よくわからないけど、やめとけ」


「はい、そうします…」


そして、相変わらず天然な奴だった。



…。



…そして、すぐにコーヒーがやってくる。


俺と春原はありがたくいただくことにする。


「春原さんは、まだ入部届けは書いていないんですよね?」


コーヒーにミルクを入れながら、宮沢が春原に問う。


「あぁ、そういえばそうだね」


「あれ、そうだったか?」


「たしか、幸村先生が停学明けに入部届けを書くように、とお話されていたと思います」


「…」


思い起こす。


えぇと、たしか春原が停学になった時のことだ。


幸村の機転で春原はまだ入部届けをしていないから、会長との揉め事は個人と個人のいさかいという話になっていたはずだ。


春原が、部活を巡っての言い争いで手を上げた、という事実は微妙にゆがめられている。


停学明けに入部届けを出すことで、話がわずかにすりかえられている。


…こうして思い起こすと、じいさん、策士すぎだろ。


年の功とでも言うのだろうか。


「ま、放課後にでもヨボジィに聞いてみるよ。別に急ぐわけでもないんでしょ?」


「いや、わからないけど、今日中にやればいいんじゃないのか?」


創立者祭。部員数が十人を超えている場合は、顧問の判断で最大二団体までの発表が許可される。


この規則を見つけてどれくらい経ったのだろうか。


今日。


やっと、歌劇部は最後の部員を獲得するのだ。


歌劇部、十人。


それは随分長い道のりだった。だが、これからでもある。


「やっと、全員が揃いましたねっ」


「そうだな」


宮沢も嬉しそうだ。


そういえば、俺と渚の二人の演劇部から始まって、こいつが最初の部員だったんだよな。


よくまあ、一緒に激動の創部活動を支えてきてくれたものだと思う。


「これで、十人か」


「はい、春原さんが入部してくださいましたから」


「ま、ヒーローは遅れてやってくるってことだね…」


「ヒーロー?」


俺は辺りを見回した。


「ぷひ、ぷひっ」


「ボタン、ヒーローはおまえだったか…」


「僕だよ僕っ」


春原はツッコミを入れる。


宮沢はくすくすと笑った。


「おふたりとも、仲良しですね」


「まぁね。僕と岡崎が力を合わせれば百人力だよ」


「ちなみに、俺ひとりで百人分働いてるから」


「それ、力合わせてないですよねっ?」


「いや、おまえがあまりにも役立たずだから、俺が頑張って百人分働こうって思えるんだよ」


「そんないいこと言ってるみたいに言うなっ」


「やっぱり、とっても仲良しですっ」


宮沢は楽しそうに笑う。


「ぷひっ」


馬鹿なことを言い合って笑えるのは、とてもいいことだった。





303


「…ふぁ」


コーヒーを飲みながら歓談していて、俺はふとあくびをする。


「朋也さん、疲れているんですか?」


それを目ざとく宮沢が見つける。俺は苦笑した。


「昨日、脚本かいてて夜更かししたんだ」


「こいつ、朝からずっと寝てたんだよ」


「それはおまえもだろ。…よし、ボタン、『マクラ』だっ」


「岡崎、なにそれ?」


「知らないのか? こいつには杏が仕込んだ七つ技があるんだよ」


「さっきの『ぬいぐるみ』とか?」


「ああ。他のは知らないから、言ってみただけだけどな」


「あのね、そんな都合よくそんな技があるわけ…」


「ぷひっ」


俺と春原が話していると、ボタンが自信ありげな様子でひと鳴き。


ぷくっと体を膨らませて、ころりと机の上に横たわった。


「あるのかよっ!」


「…ぷひ?」


ボタンは不思議そうな顔をしていた。


「さすが杏のペットだね。何でもアリかよ」


「あと五つ、何を仕込んでるんだかな」


「なんか、カッコいいのないのかな?」


「例えば?」


「そうだね…ボタン、『バーサーカーモード』だ!」


「あるかよ、んなもん…」


「ぷひぷひぷひーっ!」


「「あるのかよっ!」」


俺と春原は、同時にツッコミを入れた。


「…」


宮沢は、ちょっと考え込むような様子でぼんやり俺たちのアホな会話を見つめていたが…


「朋也さん」


意を決したように、真っ直ぐこちらを見た。


「なに?」


「あの、朋也さん、もし寝てないなら…ご迷惑でなければ、わたし、昨日のお礼をしましょうか?」


「お礼?」


「岡崎、有紀寧ちゃんに何かしてあげたの?」


「えぇと…」


「あの、膝枕です…っ」


ちょっと顔を赤くして、宮沢が言う。


「ああ…」


そういえば、そんなこともあった。


って、待て待て。


この文脈でお礼というと…宮沢が俺に膝枕をすると言うことだろうか?


魅力的だが、恥ずかしすぎる提案だった。


「ぷひぷひっ?」


ボタンが慌てたように『マクラ』モードになって俺の目の前で横になる。


宮沢の膝枕か、ボタンの枕か…。


なんだ? この選択肢?


俺は困った。


「ちょ、ちょっと待って…」


春原が混乱したように頭を抱えた。


「えぇと、つまり…昨日、岡崎は有紀寧ちゃんに膝枕をしてあげたってこと?」


「は、はい」


恥ずかしそうに言う宮沢。


「ショーーーーック!!」


その答えに、春原が仰け反った。


「馬鹿、違う。あのな、あれは、おまじないだったんだよ」


まあ、おまじない百科の本には載っていなかったが。


「そう、そうなんです」


宮沢も恥ずかしそうに俺に同調する。


「…ふぅん。僕がひとり寂しく部屋にいた時、岡崎は女の子とイチャイチャしてたんだね…」


「おまえ、話聞いてないだろ。というか宮沢。そこまでしてもらうほどじゃないよ。さっきまで寝てたからさ」


「あ…そうですか」


断ると、宮沢は苦笑した。


「ボタンも」


「ぷひ…」


残念そうに机から降りて、俺の椅子の下で丸くなる。


「というか春原。おまえ、ひとり寂しくも何も昨日は芽衣ちゃんと一緒だったろ」


「あいつは数に入らないよ。ねぇねぇ有紀寧ちゃん、なにかモテるようなおまじないないの?」


「そんな都合がいいおまじないあるわけないだろ」


「あぁ、これですね」


ぱらりと机の上のおまじない百科を開いた宮沢が即答する。


「あるのかよっ」


「はい、自分のことを好きな人がわかる、というおまじないですけど、いかがでしょうか?」


「それ、いいねっ。どんなの?」


春原は身を乗り出す。


「今から言う呪文を唱えた後、校内の廊下を一周してください。その途中で一番最初に話しかけた人…その人が、春原さんを想っている人です」


「なるほどね。へへ…なんだか緊張してきたな…」


「かなりどうしようもない予感がするんだが」


「おっと、男のジェラシーは惨めだぜ? リアリー?」


「…」


ジェラシーではないし、英語の使い方が間違っている。


「それで、どうやるの?」


「では、両手の親指と人差し指でハートマークを作って、それを胸に当ててください」


「こ、こう?」


「はい、結構ですねぇ。そして、オモイオモワレフリフラレ、と三回唱えてください」


「オッケー」


春原は素直に従う。


「オモイオモワレフリフラレ、オモイオモワレフリフラレ、オモイオモワレフリフラレ…」


「…」


「…」


「こ、これでいいの?」


「はい、結構です。それでは、いってらっしゃいませ」


「あ、ああ…」


いざ挑戦という段になって、さすがに春原は緊張した面持ちになる。


宮沢の恐ろしい的中率のおまじないだから、誰でも緊張はするだろうけど。


「ついていこうか?」


「くんなよっ。一人でいってくるよ…」


急に弱気になっている春原だった。


俺と宮沢は、資料室を出て行く春原を見送る。


「どんな方に声を掛けられるか、楽しみですね」


「いや、ないだろ」


「いえいえ、わからないですよ。もしかしたら、すごく綺麗な方に声を掛けられるかもしれないですよ」


「いや、誰にも声をかけられないんじゃないのか」


「それも、寂しいですね」


「まあな」


自分がそんな目に遭うのは、さすがに嫌だし。


「あ、そうです」


宮沢はぽん、と手をたたく。


「朋也さんが今から後を追って、話しかけるというのはいかがでしょうか?」


「…おええーーーーっ!!」


宮沢は天然だった!


想像するのもおぞましい。


「多分、お互い死にたくなると思う」


「はは、そうですか」


適当な話をしながら、春原を待つ。


…待つこと、十分。


「遅いな…」


「もしかしたら、誰かに話しかけられているのかもしれないですね」


「マジか…」


想像できない。


キーンコーンカーンコーン…


そうこうしているうちにチャイムが鳴り、昼休みになる。



…。



ガラ…。


ドアが開く。


そこには肩を落とす春原の姿。


「…春原、おまえ…何周したんだ?」


「…」


春原は俺の問いには答えず、片手を広げた。


…五周してきたらしい。


哀れな姿だった。


「くそぅ、岡崎、おまえもこのおまじないをやれよっ」


「やだよ、面倒くさい」


「行って、おまえも寂しい青春を送っているって証明してこいよっ」


嫌な同族意識を強要してくる奴だった。


「嫌だって」


「ん? もしかして、ビビッてる?」


「ビビッてねぇよ」


「それじゃ、行けるだろ?」


「…」


「朋也さんも、試しますか?」


俺と春原を聞いて、宮沢がニコニコと笑う。


正直、面倒だが…


「わかったよ…やればいいんだろ、やれば」


「そうこなくっちゃ」


春原がニヤッと笑った。


「それじゃ、朋也さん、指でハートマークを作ってください」


…こうして、俺もおまじないをするハメになる。



…。



「それじゃ、行ってくるよ」


おまじないを唱えて、俺は資料室の扉に手をかける。


「はい、行ってらっしゃいませー」


宮沢の呑気な声に見送られて、俺は廊下に一歩踏み出す。


「岡崎さん?」

「朋也」

「朋也くん」

「岡崎くん」

「岡崎」

「岡崎さんっ」

「岡崎先輩」


「…」


ちょうど資料室に入ろうとしていた面々に名を呼ばれた。同時に。


渚、杏、椋、ことみ、智代、風子、仁科…。


「どこか行くんですか?」


渚が、不思議そうに聞く。


「いや…」


廊下に出て、最初に話しかけた人間が俺のことが好き。


この場合、どうなるんだろうか?


このうちのひとりなのか、あるいは全員なのか…。


「置いてかないでくださいよ…って、あれ、どうしたんですか?」


遅れてきた杉坂が不思議そうに聞く。


「早く入りましょうよ」


杉坂の隣、一緒に後から来た原田も俺たちを資料室に促す。


「あ、ああ…」


俺は気が抜けたように、中に押し戻された。


「…」


「…」


中では、宮沢がきょとんとした顔で俺を見ていた。


春原は、ぷるぷると震えて…


「おまじないなんて、だいっきらいだああぁぁぁぁーーーーーっ!!」


涙を流して資料室から出て行った。


「…」


俺たちは、その姿を呆然と見送る。


不憫だ…。


「ねぇ朋也、なんなの一体?」


「聞かないでやってくれ」


「??」


俺の答えに、部員たちは首をかしげていた。






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