あとがき


「folks-lore」、完結しました。
最初の投稿が2009年8月21日ですので、完結まで大体四年弱かかったことになります。
話数は全部で204話。約120万字。大長編ですね。
長いお話でしたが、完結まで読んでくださって本当にありがとうございます。
読んでいただけた方の存在があってこそ、ここまで続けられたと思います。
サイトを公開し始めたばかりの自分に向かって、「終わるまであと四年かかるよ」などと言ったら、おそらく心は折れて書くことはできなかったはずです。
一話一話、応援していただいたからこそ続けていくことができた。そして、完結できたということだと思います。
重ね重ね、本当にありがとうございました。

ぜひとも、ご意見ご感想などをいただけたらと思います。
あのキャラがよかった、あのシーンが思い出に残る、あの伏線は忘れていないか、この辺りは描写が足りていない、等々、どんな内容でも構いません。肩肘張った感 想である必要もありません。
ふと思ったことを送っていただけたら、とてもうれしいです。
とはいえ、自分も人の作品に感想をつけるの苦手ですので、あんまり要求してもしょうがないですね。
さくっと拍手、などでももちろんとてもうれしいです。

はじめはこの作品は、DNMLとして作ろうかな、などと考えて書き始めたものでした。
当初は逆行物ではなくて、朋也と渚が同じクラスだったら…という設定からの再構成で作っていました。
たしかこの話はデータが消えてしまったから中断してしまったような気がするけれど、それが本作を作る大きな要素になりました。
本編に登場しないキャラ(オリキャラ)がほとんど出てこないことや文章作法が原作に倣っていることなど、消えた前作があったからこそ、という気もします。
はじめは、プロットは非常に簡単なものでした。
朋也逆行→渚と出会う→部活動がいい感じに→創立者祭後に他の世界を思い出す→苦悩しつつも各ヒロインルート→エンディング
…という感じ。まさにこれだけ。
ことみ誕生日や有紀寧の兄の命日など、一部日付固定のイベントはあったものの、風子も同様に逆行してきたり、創立者祭にクラス展が入ったり、などという要素は ほとんどが書きながら思いついてどんどん放り込んでいったものです。それに合わせて終盤を微修正に次ぐ微修正。
そう思うと、よくもまあ破綻しなかったものだ、という気がする。
まあなんとか、まとめられたかなあ、というような気もする。どうだろ。

タイトルについて。
「folklore」と「folk's lore」の掛け合わせです。
幻想世界と現実世界の間、狭間、境界といおうか。

オリキャラについて。
この作品は、基本的にオリキャラは出さない、出してもそこまで目立たせない…という方針でしたが、さすがに例外がありました。
そう。合唱部の面々です。
彼女らを描写しないままにお話を進めるのは無理がある、というわけでどんなキャラにするかは悩みました。
りえちゃんがあんな性格になるのは必定。アニメと原作の感じで。
杉坂は元が敵役という役どころだし、原田は謎。というわけで、このふたりはヨゴレにしよう、と思って本作ではあんな感じの立ち位置になりました。
それが割といい感じに作用して、なかなか愛されるキャラクターになったかな、というような気もします。

このSSを読んで、原作をやりたくなった、やり直したくなった。あるいはアニメを見たくなった、見直したくなった…などという風に感じてもらえれば、それに勝 る喜びはありません。
今年で、CLANNADが発売して十年です。随分時間が経った。
人の記憶から、その記憶はだんだん薄れていくことでしょう。
それは当然です。
でも、残るものもある。
そして、残ったものにこそ本当の価値がある。
自分にとって、CLANNADという作品は、そんな存在です。
みなさんにとっても、そうであってほしいと思います。
そして、このSSもまたそう感じてもらえるようなものであれば、と願っています。
長い間、お付き合いいただいてありがとうございました。
これにて、完結です。

2013年7月17日

back  top

inserted by FC2 system