folks‐lore 4/23



160


「よっ、岡崎。なにしてたの?」


授業が始まり、あたりがしんと静まってから資料室を出ると、遠くから春原に姿を見とめられる。


駆け足によってきた春原は、退屈そうに聞いた。


「別に、なにも」


「ふぅん…。ここ、資料室?」


「ああ」


「そういやあったねぇ、こんなとこ。今、おまえここから出てきただろ。なにかあるの?」


「いや…」


「ふぅん」


春原はおもむろに俺の脇をすり抜け、資料室の扉に手をかける。


止めようとしたが、意味はないだろうし、やめておく。


別に見られて困るものがあるわけではなかった。


春原が先頭に立って、再び資料室の扉を開けた。



…。



「…って、なにもねぇ〜」


「おまえは何を期待してたんだよ…」


「いや、こないだもさ、こんな感じで図書室に行ったことあったじゃん」


「ああ、そうだな」


すごく昔のような気もするが…たしか、先週。曜日は忘れた。記憶力がなぁ。


俺も歳なのだろうか、とも思うが、そういえば俺の脳年齢はどれくらいなんだろうか。頭だけ早く衰えてる、とかだったら怖いな。あり得るような気もするけど。


「その時、一ノ瀬ことみがいたじゃん」


春原はこちらの不安を気にもせず、笑顔で話を続けている。


「だから、またあの時みたいに女の子がいたりするかも、って思ったけど」


「…」


大正解。


いや、というか、別に変な意味合いではない。誰にというわけでもないが弁解してしまう。


「おっ、でも、けっこう居心地よさそうだね。きれいだし」


宮沢がきちんと管理してくれているのだろう。


たしかに、テーブルや床は言うまでもなく、片隅の書庫みたいなスペースもきちんと清掃がいきわたっている。


かつての時代、彼女がぱたぱたとはたきをかけていたのを見たことがあるな、となんとなく思い出す。


春原は辺りを見回すと、奥側のイスを全部ひく。


「ちょっと休んでこうぜ。おっ、いい枕あるじゃん」


宮沢の席には、クッションがのっている。


春原は並べたイスを簡易ベッドにして、クッションを枕にして横になる。


「今朝は無理やり起こされたから、眠くてさ」


どうやら、長居するつもりらしい。というか、行くところもないのだろう。


おそらくこのまま放っておけば、春原は宮沢と鉢合わせするだろうか。


俺は、さっきどこかに行こうとしてここを出たわけだが…別に、用事があるわけでもない。


このまま俺がいなくなって、宮沢と春原だけになってしまっても、彼女だったらうまくやるだろう。


あいつはなによりもてなし上手だ。相手がどうとかは関係ない。


春原は友好的な客人というわけではないだろうが、それでもうまく空気を取り持ってくれる。


…だが。


「おまえも、暇だな」


俺はイスをひいて、座った。


…だが、宮沢一人に、なんでもかんでも頼み込もうとは、俺は思わない。


あいつはいつも笑っているけど。


だけど、その先に、色々なものを蓋して閉じ込めてしまうところがある。


俺は多少なりとも、宮沢を取り巻く様々な些事を、手伝ってやりたいと思った。


風子のこと、部活のこと。あいつには、恩がある。それは、返さなければならない。


春原と遭遇するのは、別に悪いことではないだろう。俺はその間を取り持ってやれれば、と思った。


「ていうか、それよこせ」


しかし、春原が宮沢のクッションを枕にしているのは気になった。


俺は抜き取ってそれを奪い取ると、枕にして机に突っ伏す。


春原が文句を言っているような気もしたが、次第、眠気が広がってくる。


今日はいい天気だ。


昼寝には、もってこい…。



…。



チャイムの音で、目が覚める。


体を起こすと、三時間目が終わったところ。


目覚めたばかりで、頭がボーっとしている。


しばし、そうしていると…がらがらー、と、扉が開いた。


「あ」


ひょっこりと、宮沢が顔を覗かせる。


「朋也さん、いらっしゃいませです」


「いらっしゃったのはそっちだろ」


「お待たせしてしまって、すみません」


宮沢はにこにこ笑いながら…いつもの席につこうとして、春原を見つけて目を丸くする。


「あ…」


春原は、幸せそうに惰眠を貪っていた。


「春原さん」


「悪い、さっきこいつに見つかってさ」


「いえいえ。色々な人が来てくださるのは、とても嬉しいですから」


宮沢はそう言って、俺の隣に腰掛ける。


ふわり、とシャンプーのにおいがした。



…。



宮沢と少し雑談をしていると、話し声のせいだろう、春原がむっくりと体を起こした。


そして、宮沢の姿を見てぽかん、とする。


「あれ、君…?」


「春原さん、おはようございます」


宮沢がにっこりと笑う。


「あぁ、うん…」


戸惑ったような、表情。


「よく眠れましたか?」


「まあまあ、かな」


何の毒気もない笑顔に、春原は気まずげに頭をかいた。


「宮沢、こいつは実は激しく起こされるのが好きなんだ」


「そうなんですか?」


「ああ。起きたら床を転がってた、とかいうのがたまらないらしい。どつき起こす感じ」


「全然爽やかな目覚めじゃねぇよっ」


「最近のおまえの目覚めからしたら物足りないかなって思ったんだ。俺の友情だよ」


「素敵ですねっ」


宮沢がぽん、と手を打つ。


「こいつに騙されてるよっ。ていうか、今朝も既に激しかったよ、正直…」


春原はツッコミを入れた。



…。



「ふぅん、有紀寧ちゃんっていうのかぁ」


「はい。朋也さんにはとてもお世話になってます」


「はは、こいつぶっきらぼうだから、苦労してるでしょ」


「いえいえ、とても頼りになりますよ」


少し話しているうちに、すっかり落ち着いてしまう…。


宮沢が部員ということは知っているはずだが、そのわりにそこまで喧嘩腰というわけでもない。


まあ、相手が宮沢ということも大きいし、そもそも部活の話、というわけでもない。下級生との雑談、というくらいだ。


「ていうか、いつも岡崎と待ち合わせてるの?」


「そういうわけじゃない」


「わたしは、休み時間は大体いつもここにいますよ。朋也さんも、時々いらしてくれますね。よろしければ、春原さんも大歓迎ですよ」


「ははっ、そりゃ、ありがたいね。でもさ、いつもこんなところにいてさ、正直暇じゃない? なにしてるの?」


「大体本を読んでますねー」


「ふぅん…」


春原は資料室の書庫のほうを見る。


「古い本も多いですけど、面白いものも沢山ありますよ」


春原の視線で、言いたいことは察したのだろう。宮沢は言葉を付け足す。


「今は、これがブレイク中です」


そう言って、取り出すのは…


「えぇと、『とっておきのおまじない百科』?」


「はい」


出やがったな…。


宮沢はのろいの書をぱらぱらとめくる。


「僕は占いなんて信じないけどね」


「ひとつ試してみましょうか」


めぼしいページを見つけたのか、宮沢はにっこり笑う。


「…聞いちゃいないね、この子」


「両腕を交差させて、右手の人差し指で左のこめかみを、左手の人差し指で右のこめかみを軽く押します」


「…」


「押してください」


「え? 僕?」


「はい、お願いします」


「やれやれ…」


春原は言われたとおりにする。素直な奴だった。


「それでですね、目を閉じて…イツモトナリデミテマスイツモトナリデミテマスイツモトナリデミテマス…と、三回、心の中で唱えてください」


「…」


目を閉じる。


イツモトナリデミテマス…


小さく、口が動いている。


しかしそういえば、春原がこの教室に来るのって、初めて見るな。


俺はそんなことを思う。


かつて、お互い相当校内をぶらついていたが、春原はこっちに寄り付かなかったな。


本のある空間が苦手だからだろうか。


「…はい、結構です」


宮沢がにっこりと笑った。


「で、これ、どんな効果なの?」


「ええとですね…」


宮沢は本のページをめくる。


「教室で隣に座っている方と両思いになれるそうですよっ」


「「おまえかよっ」」


俺と春原は、顔を見合わせてツッコミ合った。


「あ、すごいです。息ぴったりですねっ」


宮沢は、天使の笑顔だった。


「悪い、春原、死んでくれっ」


「笑顔ですっごいこと言うね、あんたっ!」


「いや、おまえと仲いいなんて思われたくないじゃん」


「…なんか今のセリフのほうが傷ついたんだけど……」


「どうでしたか。面白かったですよね?」


「今面白かったの、君だけだったと思うよ」


「あ、そうでしょうか」


宮沢は苦笑した。


「あ、もうすぐ授業が始まりますので、わたしはこれで」


そう言うと席を立った。


「朋也さんたちは、これからどうされますか?」


「俺は授業、出るよ」


「それじゃ、僕も出ようかな」


「…」


バキッ!


「なんで殴るんだよっ」


「いや、仲良しに見えちゃいそうだったから、念のため」


「ひどすぎないっ!?」


宮沢はまた、楽しそうに笑った。



…。



「いやあ、いい子だったねぇ」


宮沢と分かれ道まで来て、彼女の後姿を見ながら、春原は笑みを浮かべていた。


「なんていうの? 癒し系っていうかさ」


「ああ、まあな」


たしかにあれだけ心の広い奴はなかなかいないだろう。


「ていうか、ほんとに女の子が来たからびっくりしたよ」


「おまえな、あいつは部員だぜ?」


彼氏彼女という関係で一緒にいるわけじゃない、と説明。


「うん、そうだね…。部員、か」


春原はその言葉に反応して、少し考え込むような表情になる。


「おまえらの部活、僕も色々考えちゃうんだよね。ま、今のところどうとも思わないけどさ、一応、劇も見に行くって言っちゃたし」


「ふぅん」


少し前まで頑なではあったが、あの時ほどのことはない。


漠然としたイメージとしての『部活』は嫌っていても、具体的に触れ合って、必要とされると、やはりそれは強い影響があるだろう。


「僕も考えてるんだよ、色々さ」


「考えてる…?」


「うん。僕だって、たまには頭を使うこともあるよ」


「マジで!?」


「なんでそんな驚くんだよ、おいっ」


春原はツッコミを入れた。






161


昼休み。


資料室に行こうと、席を立つ。


「岡崎。昼飯は?」


隣で寝ていた春原は、顔を起こすとけだるげに聞いた。


「部員と」


「ま、そうだよね」


俺のその答えは予期していたらしく、特に感懐はないようだった。


「おまえも来るか?」


「はあ? なんで僕が。言っとくけど、僕のこと懐柔しようったってそうは…」


「邪魔っ」


体を起こしかけた春原は、がっしと頭を抑えられて、また机に逆戻り。


というか、顎をしたたかに打ちつけたらしく、もんどりうって苦しんでいる。


「朋也、お昼休みよ」


「ああ…」


にっこり笑う杏に、俺は頷く。


春原の何が邪魔だったんだろうか…?


まあ、いつもの理不尽な暴力だろう。そう考えると、俺は和んだ。


「春原の何が邪魔だったんだ?」


聞いてみる。


「存在、かしら」


「いきなり現れて全否定するなっ」


春原は体を起こしてツッコミを入れた。相変わらず復活が早い。


「あんた、休み時間になった途端に元気よねぇ」


杏は呆れたように春原を見る。


「やっと退屈な授業が終わったからね。これから楽しい昼休みをエンジョイすることにするよ」


楽しいとエンジョイは意味が同じだ。


「陽平、待ちなさい」


「なに?」


「お昼。ちょっと付き合ってよ」


どん、と俺の目の前に重箱が置かれる。


「…?」


俺は呆ける。


「何これ?」


重箱を指差した。


「お弁当よ」


「いつもより多くない?」


「あんたの分もあるからね。三人分よ。三人なら重箱って、定番でしょ」


「…」


「あの、お、岡崎くん」


「藤林…」


いつの間にか、傍らに藤林もきている。


「あの、創立者祭のことでいくつかお話したいので、よろしければ…」


「ていうか、来なさい。陽平、あんたもよ」


「僕も?」


「だから、創立者祭の話し合いって言ったじゃない。オープニングの出し物をできれば決めちゃいたいのよ」


「いや、でも、弁当用意しててさ、それは三人分って言ってたよね?」


「そうよ」


「…三人って、どの三人」


「決まってるじゃない。あたしと椋と朋也」


「僕の分は?」


「ないわよ」


「…」


春原の乾いた笑いと、杏のしっとりした笑いが、対照的だった。


「差別だ!」


「差別よ!」


「そうだね…」


春原は肩を落とした。なんだか哀れに思えてくる。


「春原、元気出せよ」


「半分くらいあんたのせいなんですけどっ」


そうだっけ…?


「というかな…杏、岡崎はこれから部活の奴らと飯だってさ。だから、今日は無理だよ」


「あ、そうなの」


「えぇ、そうなんですかっ」


杏はそうでもないが、藤林なんかはあちゃー、という表情をしている。


「お姉ちゃん、どうしよう…?」


「大丈夫よ。無理じゃないわ」


「え…?」


「朋也。どこでお昼?」


杏がこちらを向いて、笑顔で聞いた。


「資料室だけど」


…なんだか嫌な予感がしてくる。


「それじゃ、あたしたちもお邪魔するわ」


「マジで…?」


「マジよ」


「マジか…」


俺は肩を落とした。なにを言っても、無駄だよな、きっと。事態は動き出していた。


「お、岡崎くん、元気を出してください」


「ああ、ありがとな、藤林」


「ぃ、いえ…」


「じゃ、行くわよ。陽平、あんたもよ」


「はっ、僕は行かないよ。そんな部活やってる奴らとつるんでなんて…」


「すぐに付いてくるか、殴られてから付いてくるか、どっちがいいかしら?」


「…」


春原は立ち上がった。


弱い奴だった…。


俺たちは歩き出す。


「ほら」


「あ…」


俺は杏の手から重箱を引き取る。


「あ、ありがと」


杏は少し俯いて、ぼそぼそと礼を言った。


「あ…」


だが、俺はすぐに気付く。


「おい、杏」


「な、なによ」


「そういえば、俺、ことみの弁当もあるぞ」


ことみも当然、いつものように三人分作ってきている。


「…」


杏は目を伏せて、だがすぐに白い目で俺を見た。


「あんたまだあの子にご飯作らせてるの?」


「いや、むこうが作ってくれるからさ」


「なんかヒモみたいな言い訳ねぇ…」


「んなことねぇよ…」


旗色が悪い。


「ああ、それじゃ、コレ、春原が食えばいいじゃん。購買からなにか買ってくる手間も省けるしさ」


「え…」


俺の言葉に、杏はぽかんとこっちを見つめた。


「…あ、たしは、それでも、いいけど」


一瞬間を空けて、杏は顔を伏せてそう言った。


「いや、僕は購買で買うよ」


春原は頭をかきながら、こっちを振り返っていた。


「それ、杏の作った弁当だろ? 怖くて食べれないよ」


「あの、お姉ちゃん、すごく料理上手ですよっ」


藤林がフォロー。


「それに、さ」


春原はそのまま言葉を続ける。


「実はこないだから、新しく購買に入ったってメニュー、狙ってたんだ」


春原はにっと笑って、俺を見た。


なにか言いたげに、一瞬だけ少し目が細められる。


…あぁ、俺は、その意味を察する。


杏はきっと、俺のために、弁当を作ってくれたんだろう。


その裏に、感情があってもおかしくはない。


それを他の奴に食わせようなんて言ったら、そりゃ、きついか…。


春原はアホだが、そしてバカだけど、底なしに愚かなわけではない。


普段はわからないけれど、気の付く奴なのだ。


俺は反省する。


なるほど、な。


しかし、そうなると、杏は俺のことを…?


そういう含みがある、と考えていいのだろうか?


俺はちらりと杏を窺って、同じようにこちらを目立たないように覗いていた彼女と瞳が合って、俺は慌てて顔を背けた。


なんだか、顔が熱くなった。


「ていうか、春原、その狙ってるメニューってなんだよ?」


胸がどぎまぎして、俺は慌てて話をそらす。


「あぁ、竜太サンドっていうらしいんだけどさ」


「…」


「…」


「…」


春原は、笑顔…。


俺と杏と藤林は、沈黙した。







162


春原は学食のほうに寄ってくるので、あとで合流。


俺たち三人は先に旧校舎に入る。


「その合唱の子たちって、会ったことないわよね」


「ああ、そうだな。こないだのメンバーにあいつらと春原が増えたって感じだな」


「なんだか、緊張します…」


「大丈夫よ、下級生だし」


「うん…。でも、私人見知りだから…」


「いや、そんなおかしい奴らではないぞ」


「そうなんですか」


藤林は、少し安心した表情になる。


言っているうちに、中から話し声が聞こえてきた。


少し、引き戸が開けられていて、中には…合唱の三人が待っていた。なにやら雑談している雰囲気。


原田も来てくれたらしい。


「ほら、あいつら」


中を覗いて、まず姿を見せてやる。


「あ…」


そこまでキツイ印象はない連中だ。藤林は安心した表情。


中に入ろうとして…止まる。



「太ったの」



原田の言葉で、止まってしまった。


中で話されていたのは、個人的な話…というか相談のようで、入りづらい。


杏と目配せして、少し待とう、と結論。今入ったら、気まずいからな…。


俺たちは棒立ちで、原田の相談を聞く羽目になってしまった。


…曰く。


最近少し太ったという話をしたら、友達から「ハラデちゃん」とか「ハラミちゃん」とか言われて、少し傷ついてしまった。


そう言われたくないんだけれど、どうすればいいのだろうか…


そんな話だった。


「…」


く…


くだらねぇ…


俺は絶望的な気分で天を仰いだ。


でもまぁ、高校生の悩みって、可愛げがあるよなぁ、と思って笑ってしまう。


そして、杉坂の答え。


「ダイエットすればいいじゃない」


「…」


「…」


沈黙…。


おまえはオブラートというものを知らないのか。


まあ、言っていることはもっともだが。


「だ、大丈夫、原田さん、全然太って見えないよ」


仁科がフォロー。


「それなら、うん、いいんだけど…」


「私のほうが太ってるわよ。ほら、見てよこれ」


杉坂は二の腕を触ってみて、ふたりに差し出す。


仁科と原田が、両腕の二の腕をそれぞれ触ってみる。


「ううん、杉坂さんも、全然太ってないよ」


仁科がフォロー。


原田の答えは…


「ぷにぷにしてるね」


「…」


「…」


沈黙の帳が下りた。


原田…おまえのそれは天然なのか? それとも意趣返しか?


「なんか、変な子たちね」


「ああ、俺も今、そう思っていたところだ」


「わ、悪い人ではなさそうですけど」


「まあな…」


なんにせよ、今なら入って大丈夫だろう。


俺たちは挨拶の言葉を言いながら、資料室の中に入る。


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